コラム|福島市の歯医者|菊地歯科医院|福島駅徒歩7分

時間
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14:00~18:30

★:土曜日午後は14:00~17:00まで
休診日:第2・第3金曜・日曜・祝日
※ただし祝日のある週の金曜日は診療いたします。

〒960-8032
福島県福島市陣場町9-21

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本当は怖い、歯周病のお話

皆さま、こんにちは。
JR福島駅東口から徒歩7分、福島銀行本店・信夫通りそばの菊地歯科医院です。
 
日本人の成人の約8割がかかっていると言われている、歯周病。
歯ぐきから血が出る、程度のトラブルだと思っている方も多いですが、実は命を脅かすこともあるのです
 
 

心疾患や脳疾患を引き起こすことも

動脈硬化は、心筋に血液を送る血管が狭くなったり、ふさがってしまったりすることで、心筋に血液供給ができなくなる病気です。
 
これまで不適切な食生活や運動不足などの生活習慣が要因とされていましたが、歯周病菌などの細菌感染も原因となることがわかってきました。
 
歯周病菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て、血管内に塊ができ、血液の通り道は細くなります。
 
塊が剥がれてしまうと、その塊によって血管が詰まってしまうのです。
同じ仕組みで、脳の血管が詰まってしまうと脳梗塞になります。
 
歯周病の人はそうでない人の約3倍脳梗塞になりやすいと言われています。
 
 

誤嚥性肺炎も歯周病が原因

超高齢化社会の現在、日本人の死因のうち、2011年からは肺炎が急浮上しています。
 
高齢者の肺炎の多くは、誤嚥性肺炎です。
誤嚥とは、口の中の唾液や飲食物、痰などが食道ではなく気管に入り込んでしまうことで、誤嚥で肺に入り込んだ細菌によって引き起こされるのが誤嚥性肺炎です。
 
その原因菌の中には、歯周病菌も多く検出されています
気管は吸い込んだ空気の通り道で、通常はそこに食べ物などが侵入しても、喉の奥の気道と食道の分岐点でブロックされることで、唾液や食べ物などが気管に侵入するのを防ぎます。
ところが、病気や加齢でこのブロックする機能が衰えると、誤嚥を起こしてしまうのです。
 
 

妊娠中も油断せずに

妊娠すると、歯周病にかかりやすくなるといわれています
これは、エストロゲンという女性ホルモンが歯周病菌の増殖を促すことや、歯ぐきの細胞がエストロゲンの標的となるためです。
 
また、プロゲステロンというホルモンが、炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
これらのホルモンは妊娠後期に増加するため、この時期に「妊娠性歯肉炎」と呼ばれる歯周病が起こりやすくなります
 
ほかにも、妊娠に歯周病にかかると、低体重児や早産の危険度が高くなることが指摘されています。
これはお口の中の歯周病菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかといわれています。
 
さらに、ごくまれに「妊娠性エプーリス」という良性腫瘍ができる場合もあります。
 
 

歯周病予防で健康な毎日を

このように、歯周病はお口の健康だけでなく、全身の恐ろしい病気にも関わってくるのです。
 
歯周病を治療・予防することは全身の健康にも繋がりますので、しっかり治療と予防をしていきましょう。